9-4. 売り専の接客その4
だいぶなれた頃のこと。
俺はお店の指示通りにホテルに行きました。
今度はどんなお客様がいるのだろうと思って肛門をきゅっと締めながらドアをたたいた。
(今週は攻め続けてきたから後ろだといいな。)
返事が無いのでもう一度たたく。
扉が開くとすごいタバコの臭いがした。
(うっそ!やばいじゃんこれ、ガラムでしょ?まずいまずい!俺苦手なんだよなぁこの手のは)
せっかく気合を入れてきたのに少し気が萎えてしまった俺。
でもプロなんだし顔には出せない、態度にだって現せない。
出向いた男の顔は勝野洋張りの濃さ。眉も太く角刈りでいかにも攻め側っぽい。
(今日はネコっぽい)
お客様「早かったね。どうぞ」
すごい落ち着いた感じが好印象でした。
タバコの減点部分を差し引いてもラッキーなお客様と直感です。
(選り好みはしちゃいけないけど、今日は何だか楽しみだな)
彼はピンクのストライプの長袖のシャツを着ていて、下はジーンズで肌の色と服の色のコントラストがより清潔感をかもし出していました。
部屋はありがちなホテルのつくりだったけど、キングサイズのベットがある他両側と天井にある鏡のおかげで大分広く見える。
慣れてくればこうした部屋の観察とかはしないのだけれど、なんとなく初心な様子をかもし出すために見ていました。
時には演じることもしないとならない。
高校の時に見まくったAVは実は大半が演技だったとわかったのはつい最近。
学生時代に女性とセックスをしてもあんなに可能的になる人なんていなかった。
でもついこの間まで処女だった彼女たちがそうそうみだらになんかなれないし、AV女優は百戦錬磨を乗り越えてああいう風に感じるようになったんだって本気で思ってました。
まして売り専になってからはついぞあんななまめかしいものなど見たことはない。
お客様を喜ばせるための演出の一つとして、初心さも見せたり時には感じてる声をだすことは厭わない。
売り専のプロという覚悟をもった時期に入ったんだな。
彼は膝を突き出して先にソファーに座わっていた。
そしてキョロキョロしている俺に気を使い「すわってよ、疲れちゃ駄目だからさ」そういってタバコに火をつけました。
深く座る彼の、言葉数少ない様子と瞳の奥にかくされた、タブーを貫こうとする力強さをフーっと吐く煙の間から感じることが出来る。
そして
お客様「シャワーさ、もう済ませたんだ。だからさ、休めたら行っておいで」
と言葉を続けた。
俺は一緒にシャワーを浴びてそこから始まるのかと期待したが彼はもう本番を行うことに集中しているようだった。
予めお浄めはしてきてはいるものの食事をしてきたこともあり中指と人差し指で念入りに肛門付近を洗い洗面所にあったローションの小分け袋を使って直腸をマッサージする。
(最近やばいんだよな、ドライオーガズム・・・タチってそれ知ってるもんな)
刺激しているうちに俺のそこは前立腺近くの根元まで固さが続くほどいきり立ってしまった。
腰にタオルを巻いて、突き上げられた下半身を押さえることなくそのまま彼のいるソファーに移動した。
彼は俺のそれを見るとやわらかい笑みを浮かべて「若いね」と言いながらシャツを脱ぎ始めた。
俺は彼のそばでひざまずき「手伝いますから」といってベルトに手をかけた。
さりげなく彼の股間に手をあてがいまさぐった。そして開いている方の手を使いベルトのフックを外す。
お客様「入ったばっかりの子かと思ったけどに見えたけど、やっぱりその瞬間になれば変わるんだ?」
目を見開いて上を向くと、毛の生えた乳輪を置く胸板が、鍛え上げられた腹筋の上に構え、そして男らしい顔つきを引き立てていた。
猿月「そんな風にみえちゃいますよね。でも結構どきどきしてますよ。お客さん格好いいだけじゃなくって、何か粗相はだめなって感じがするから」
そう会話をしている間も彼への手淫は休めなかった。
下着があらわになってペニスの弾力と玉の感触が直に伝わった。
猿月「体、きたえてらっしゃるのですか?すごいメリハリがあるし」
お客様「下だけさ、直ぐに果てないだけの努力こそ、男の残されたプライドだから」
そのことばに俺の細胞も反応しました。
(いまさらだけどタチでも良かったのか?)
何も言わずに無言で俺は彼の下着までを下ろすと、目の前には、濃い陰毛の中から突出した、俺より一回り大きいだろう赤茶けた亀頭がそそり立っている。
両手で包み込むようにして亀頭をなでる。
手のひらに温みを十分感じながら彼に不快を与えないくらいの強さですり合わせた。
徐々に玉のほうへ手を移動させる。
睾丸を覆う嚢は亀頭以上に垂れている。残されたプライドを強調させたそれは意志とは別に下がってしまう。
俺は彼を傷つけない程度に嚢を引っ張った。
亀頭を上に引き上げ嚢を下にひきさげるこの行為は意外にも彼を気持ちよくさせていた。
時折かりの部位で力を緩めたり入れたりと刺激に強弱をつけた。嚢もただ下に伸ばすのではなくブランコのようにゆっくりとやさしく動かした。
トイレで小をする際に玉を出すしぐさと、用を足した後に竿を振って時には軽く絞りだすしぐさを自然と自分ではするものだ。
それを他人の手で刺激的にやるだけでも十分感じるって先輩に教わった。
俺の予想は的中した。さらにみるみる大きくなるペニス。
ここまでくればほおばることも容易なんだ。
0から口に入れるのは売り専としてはずいぶん横柄なやり方だし。
テクニックが無いからコレで我慢してと言ってるみたいで嫌だった。
大体俺たちを指名するお客さんは脱いだら立っているなんて事はめったに無いのだから。
手を抜かない俺の気持ちが伝わったのか彼は深い息をもらして頭をわしづかみにした。
イラマチオに近い状態まで彼の欲望を受け入れた。
息を吸い上げる音が響く。
いよいよ苦しくなった時彼の手が緩んだ。
喉の奥まで咥えさせられむせそうで涙目になった俺は自ら後ろを向いてベットにもたれかかった。
彼のごつごつした指がえくぼをつけた尻の肉をつかんだ。
ドアをたたいた時に閉めた肛門に、緊張を解く努力を精一杯したんだ。
たっぷりと入れられたローションのおかげでいきり立った彼の亀頭のとんがりを受け止めることは出来たのだけれど、カリが直腸を刺激しながら入ってくる感じはまだまだやはりなれないものだった。
直ぐに体が声として反応してしまう。
猿月「うっ・・・くっ・・・。うーーーっ、ん~ん」
その声が彼の征服感を刺激しているのだろう。
ますます激しく突いてくる。
容赦の無いピストンの突きが恐れていたドライオーガズムを引き寄せた。
頭が真っ白になり目が口が痙攣しそうになる。
彼はそんな俺を垣間見ながら最後が訪れるのを待ち続けていた。
『ドクドク』というでん部中心に響く感触と、『ジワ~』っと足の付け根から外に出されていく感触が俺を支配する。
放心状態にある俺に声をかけてくれた。
お客様「君すごいね・・・はぁはぁ・・・はぁ・・・」
そして彼は汗をふいてまたソファーに座り込んだ。
今回のお客様のよさは余計な会話、こうしてああしてと言うことが要らない、自然に振舞える点が第一でした。
しかも、女性が言うダンディーとは違うが、男を惹きつける寡黙で芯をもった強さを感じれたんです。
あんな男性になれたらきっと次の指名で楽しめそうかなって思えました。
売り専の接客その4は以上で、次は売り専接客5へ