売り専出張ホスト猿月の売り専指南
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12. 売り専で良かったこと

皆さん人間の本質って考えたことありますか?

なんだかのっけから偉そうで哲学っぽくなってしまいますが、猿月はお金のために恩人や上司、仲間を売るような最低の人間なのかもしれません。
それは、さておき話を続けます。
人間って人類の歴史を1ページ目から紐解いても、何も変わっていないってことなんです。
売り専で働いていると、色々と考え込んでしまう時があります。何故人は人を買うのか?
買われる側だからですかね?

そしてなぜその欲望は尽きないのか???
結局のところ生きる本能としての性欲が、生命力の源を形成しているからだって気がついたんです。
俺もまだ華の20代。若々しくもあるし、それなりに精力だってあります。
それでも色んなお客さんを相手にしていると、思うんです。性欲って一人の人間の、心模様を表す一種の鏡のようなものなんだって。
心に熱い炎を燃やしている人と、毎日を惰性で生きている人では、人間の本質である生命力つまり性欲にも差が出てくるんだってことです。

もう1年が経つんですねえ、俺が売り専ボーイとして働きだしてから・・・

大学を出て、立派な上場企業に就職して、いずれは結婚して子供をもうける。
順調に出世をして、いずれは定年退職して、孫に囲まれて幸せな余生を送る。
これが世間一般の幸せの価値観なんでしょうか?

俺は結局社会の重圧と自分のありもしない夢を捨てきれなかったから、そして金もなく売り専業界に入りました。
世間からはただの売春野郎と思われているかもしれないけど、俺にもプライドはあります。
それは売り専で働くボーイとしてでもあるし、一人のロマンを追う夢追い人としてのそれもあるのです。
(くちマンではありません、念の為。)

人から蔑まされて見下される業界かもしれない。
だけど、“人の行く裏に道あり、花の山”って言いますよね?
俺は売り専ボーイとして辛い思いも、ただの公衆便所のような扱いをされたこともあります。でもそれ以上にボーイとして働いて、得たものが沢山あるんです。
きっと普通にサラリーマンを続けていたら、一生気づくことが出来なかった、そして体験出来なかったことなんだろうなと今は確信しています。

女性の風俗と違って、ゲイ向けの売り専業界はとにかく若さが命!20半ば過ぎで始めた売り専ボーイなんかは、陰で「なに、あのおばさん(おっさん)!?」なんて、後ろ指差されてしまいます。
でもまあ年齢が高くても、見た目が若ければ問題ありません。
気に入った男の子を指名したとして、ベッドの上で抱いているボーイ実際30代だった、なんてのはザラですよ。

勿論若いボーイは年齢をサバ読みする必要性なんかありませんけど、とにかくゲイは加齢のスピードが異常に遅いんです。笑。
実際俺もこの仕事を始めてからは自分という人間の価値を上げるべく、自己投資は惜しまなくなりました。 ボウボウ眉毛のズボラ男子だった俺が、今じゃあ美容にジムにと大忙しです。
だって周りの売り専は皆ライバルですし、日々の努力を怠ればお客さんが流れてしまいますからね。美は一日にして成らずです!

また売り専は立派な接客業でもあるので、とにかくトークや気遣いには気を使えるようになりましたね。
床上手だけじゃ、お客さんのハートは掴めないってことです!相手に気づかれない位の、さりげない気遣い・・・これってとても難しいんです。結局お客さんにそれを感じさせてしまったら、それはもう気遣いじゃなくなってしまうんですから。

社会に出れば色んな人達に出会い、そこから学ぶべきことが沢山あるでしょう。
俺は売り専業界の中で、生きていく為の人間として根本の部分を勉強させてもらっている、そんな感じです。
もしサラリーマン生活を続けていたら、急ぎ足の毎日の中で、人生の意味を考えさせられる何てことは無かったでしょうね・・・

えっ、何か大事なことを忘れてないかって?はは、今から話そうと思っていたとこですよ、皆が気になる給料のこと!そうですね、稼げるか稼げないかは勿論売り専ボーイによりますけど、自分はそこそこ給料に関しては満足していますね。
売り専を始めて、一番初めに嬉しく感じたことはやっぱりお金なんです。

基本お店とボーイで取り分はハーフハーフの場合が多いですね。
俺は本拠地が堂山(大阪で言う2丁目)だけど、本場の2丁目にいたこともあります。
関西・関東の両方を知っている俺だけど、例えばウチの店の60分コースは一万円ちょっとだから、俺の懐に入るのはその半分って計算になります。
女性のソープ嬢と比べるとやっぱり単価は低いし、一日に5万、6万の稼ぎを叩き出すのは容易なことじゃありません!
それに今は売り専も出張ホストもゲイバーも至る所に乱立しているので、正直やる気のない稼げない人は全く稼げません。
それでも周りのボーイには負けたくない(指名も外見もお洒落だって!)一心でプロの接客を先輩ボーイから盗み取り、自分の夢だけをバネに頑張ってるんです。
勿論指名No1の先輩には叶わないけど、それでも普通に毎月40近くは稼げています。まあ自分は休みなく働いているし、とにかくボーイとしての努力は誰にも負けない自負がありますから。
自分で言うのも、アレですけどね!
それだけ男が男に体を売っている最低な猿月だって思ってくれても構いません、分かっててこの仕事をしていますからね。

何て言うか売り専って、正直滅茶苦茶割がいい仕事では無いんです、元々始めたきっかけがそこそこ食える程度にって思っていたので俺には何の問題もないんですけどね。
まあ余程不細工じゃない限りは、売り専でボーイとして誰でもスタートラインに立てるけど、さっき言った通り穴を貸してしゃぶってイかせればいいなんて思っているような人にはそれで食えて行けるかと言われれば難しいかもですね。
俺はボーイの寮(マンションの一室をシェアするタイプ)で、店に借金を重ね、その日暮ししか出来ていない連中を沢山見てきましたから・・・
でももしパソコンの向こうのそこのあなたが、本当に自分に賭けてみたい!人脈を作りたい!って強く思うのなら、売り専ボーイって選択肢は意外と有りだと思うんですよ。
プライドを捨てたら楽になれるって思いがちだけど、それは間違い。
売り専としてのプライドを持って働ける自信があるのなら、きっとベクトルもいい方向に向くと思います。

売り専は長い人生の中での一通過点に過ぎません。

売り専で良かった事を最後に伝えるとするならば、売り専を始めた理由はお金のためだったけど、お客様に喜んでもらえてまた呼んでもらえるっていう自分の存在価値を自分自身が己で見い出せたことかもしれません。

売り専で良かったことは以上で、次は売り専で怖かった事1

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  9. 接客の前に
  10. 売り専初出勤
  11. お客様とのお話
  12. 同僚との性行為
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  19. よくある質問
  20. 依存症の売り専
  21. 店の中での話
  22. 売り専のあるある
  23. 売り専のヤミケンとは
  24. 売り専とキメセックス
  25. ゲイの売り専
  26. 学生街の売り専
  27. 売春防止法適用外
  28. 貧困からなぜ売り専に落ちるのか
  29. 男に体を売ってでもデビューしたい
  30. なぜ売り専を辞めたのか
  31. 売り専はなぜ更に落ちるのか
  32. そして売り専のバイトへ移籍
  33. 売り専でバイト体験
  34. 売り専のパパ
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