14. 売り専の病気と逮捕
どうも、猿月です。
売り専ボーイとして毎日のようにセックスをして、のほほーんと生きている俺ですが、一度だけ事件に巻き込まれたことがあるんです。
それについては正直書こうかどうか迷うというより思い出したくない出来事なのですが、病気の検査の大切さについて皆さんに知っておいてもらいたいなということでここにつづっておこうと思います。
まずは事件の経緯から。
その事件の半年くらい前から1カ月に1回くらいのペースで来てくれていたお客様がいたんですよ。
いつも長時間指名してくれて、高そうな料亭に連れて行ってくれるので「いつもこんなにごちそうしていただいてありがとうございます」とお礼を言うと、
お客様「あ、そうだ、猿月くんはボーイの仕事以外の時間は暇なの? ちょっと儲かる話があって、今、人手が足りなくてさ、ちょうど明日事務所の引っ越しがあるから、それ手伝ってみない? 時給は・・・5000円くらいでいいや」
猿月「え? 荷物を運ぶんですか? うーん、ちょうどお休みですけど・・・」
時給5000円とはこれまた高いし、5時間で2万5000円なら、洋服を買うのにちょうどいいかな・・・と思い、
猿月「はい、やります! やらせてください!」
と言ってしまったのが運のつきです。
頼まれたら断りきれない性格は、どうやったら治るのでしょう?
お客様「じゃあさ、明日の昼くらいからがいい?午前でもいい?」
猿月「そうですね、早起きは苦手なので昼からでお願いします」
お客様「そうか、良かった良かった、助かるよ。他にも3人いる予定なんだけど、とにかく数が多くてね」
猿月「いえいえ、時給の高さに目がくらみました。あはは」
お客様「あっはっは」
なかなかおいしいお仕事を紹介してもらい、気分良くお尻を差し出すことができました。
腰にかける手がとても温かく感じました・・・。
この時俺は、本当にお金に目がくらんでしまって、「ちょっと儲かる話」というめちゃめちゃ怪しいキーワードに気付けなかったことを悔やむことになるのです。
次の日のお昼に駅のそばの待ち合わせ場所で電話をすると、すぐに車で迎えに来てくれて、3分ほどでその事務所に着きました。
お客様「午前から作業していて、もう2往復してるからほとんど運び終わってるんだよね。この分ならあと1回の積み込みで終わるかな」
猿月「あー、俺、ちょっと遅かったかもしれませんね」
お客様「いやいや、こっちはもう疲れてるから、あとは若い猿月にほとんどお願いすることになるけどね、あっはっは」
と言っている間に荷が空っぽになった2トントラックがビルの入り口に到着しました。
お客様「よし、じゃあ、積み込むよ」
猿月「はい!」
トラックから降りてきたもう2人の4人で5階の事務所へ入ると、部屋の奥に大きな段ボールが20個程度並んでいて、手前の方はかなり片付いていました。
お客様「じゃあ、俺と猿月くんは奥にある段ボールをひとまず入り口付近に移動させる係ね。他の人が順次トラックに積み込んで行くから」
猿月「はい!」
お客様「あ、荷物は重いってほどではないけど、中身は当然貴重なものだから、落としたりしないように気を付けてね」
猿月「はい、わかりました」
段ボールはほどほどの大きさで、手を伸ばせばようやく箱の奥を掴めるくらいでした。大きさに似合わず重さは10キロ無いくらいで、軽々持ち上がりました。
二人で奥にある段ボールをせっせと入り口付近に積み上げて行きました。
他の3人もすぐにトラックに運んで行ったので、30分もしないで前半は終了してしまいました。
それから新しい事務所の場所に移動です。
車で10分ほど行くと、川沿いのビルに到着しました。
お客様「ここの3階が新しい事務所だから」
猿月「はい」
こちらには台車などもあったので、15分くらいで完了してしまいました。
猿月「俺が来て1時間くらいで終わっちゃいましたね」
お客様「ははっ。いや、でも助かったよ。あと、これからここで打ち上げをするんだけど、猿月くんも参加してよ。お寿司買ってくるから」
猿月「あ、はい!」
予約していたらしく、丸い大きな器に入ったお寿司が3段になってました。
猿月「うわー!美味しそうですね」
お客様「お酒もあるから、とりあえず飲んで!」
猿月「はい!」
全員「カンパーイ!」
5人で飲んで、たらふくお寿司を食べました。
良く考えたらまだ夕方にもなっていない時間でしたが、朝から引っ越し作業をしていたのか、ソファーで寝始める人も。
まあお酒を飲んだので車の運転はせずにこの部屋に泊まるのかな?と思ってました。
俺もいつもより早起きしたので、うとうととし始め・・・
気付くと机に手と足を縛りつけられ、俺のアナルに何かが入れられていました。
誰かに激しく突かれていて、なんで!?と思い逃げようとしましたが力が入らない絶妙な位置に縛られていたので動けませんでした。
頭は動いたので俺を犯している奴を見たら、手伝っていた3人の中で一番アジア人っぽい顔つきの奴で、無言で俺を突きまくってきました。
俺は全く抵抗できず、我慢していました。奴はビュクビュクいいながら俺の中で出してました。
すぐにもう一人が近付いてきて、ベルトをカチャカチャ外し、俺に入れてきました。そいつもかなり激しく俺を突き、俺の中で出しました。
周りを見回しても俺を誘ったお客様はおらず、お金が入った封筒だけアジア人っぽい顔つきの奴から渡され、無言で駅まで送ってくれました。
封筒には3万円入っていましたが、聞いてない売りまでさせられて、文句を言わなければと思っていたところ・・・
駅に向かっている最中パトカーがサイレンを鳴らし車の停止を求めてきます。
速度?何だろうと思っていると、どうやら昨日運んでいたものは大量の偽物のブランド品で、ネットで販売しているグループということで摘発されたのです。
ここでようやく「ちょっと儲かる話」には裏があることに気づくのです。
猿月逮捕・・・
逮捕されるまでそういう仕事だと知らされていなかったので、正直に、引越しを手伝っただけでそれだけで仲間になったわけではない。箱の中身も知らなかった。と主張しましたが、段ボールは何個あっただとか、他に倉庫が無いかだとかいろいろ聞かれ、なかなか釈放してもらえませんでした。
逮捕からしばらくはゴムを付けずに乱暴に入れられたのでヒリヒリして痛かったのですが、一週間ほどして留置場の中での生活も慣れたくはないものの慣れてきたある日、男性器に痛くはないものの違和感を感じます。
留置場の中にあるトイレで確認すると膿が・・・
釈放されるまで誰にも言えず、取り調べの最中も男性器から膿が出てきており、何日も非常に精神的に憂鬱な時間でした。
そしてしばらく日にちが経ったある日やっと今まで主張したことが信じてもらえたのか、突然釈放となりました。
しかし話はこれだけでは終わらないのです。
取り調べや狭い留置場暮らしからの解放で疲れていたのですが、とりあえず病院へ向かいます。
お医者さんにレイプされたとは言えないのでアナルセックスをしたとの旨を伝えて検査をすると、クラミジアに感染していることがわかりました。
正直言って自分はノンケですし、仕事以外でゲイの人以外に自分が男性とセックスしているというのもつらかったですが、性病に罹るなんて・・・
お医者さんからはクラミジアは感染者から感染する確率は50%以上ある。と説明を受けました。
性病の中でもクラミジアは治療が楽な方で、薬を毎日飲めば1週間で完治するということで、しばらくおとなしくすることになったのです。
性病はたくさんの種類があって、それぞれに潜伏期間が違うので、1週間おきに3回は行った方がいいと言われ、幸い少しお金は貯金できるくらいになっていたのでお店には理由を知らせず1か月ほどを休みボーっと過ごす生活が続きました。
月またぎで出勤日のシフトを入れておらず指名とかが入って無かったので、売り専担当にはバックレちゃったのかと思ったなどと言われましたが、そこまで追及されなかったです。
さいわい、それ以外の性病は見つかりませんでした。
お客様に感染させでもしたら大変なことになっていたので、早めに見つかって完治して良かったです。
むしろ、外国人に犯されたということなのでエイズが怖かったです。
今回の件で性病についてかなり勉強になり、検査には真剣に望むようになりました。
例のお客様には文句を言うことなく、おそらく逮捕されたと思うのでもう会うことも無いと思います。
もちろん会いたくもありません。
みなさんも、おいしい話には気を付けてくださいね、売り専ボーイ猿月でした。
売り専の病気と逮捕は以上で、次は売り専のよくある質問へ